忙しさを言い訳に随分と間が空いてしまいましたが、6月のIPO申し込み結果と簡単な考察をしておきます。結論から言うと、6月の14銘柄すべて落選でした。(当初16銘柄でしたが、2銘柄が上場中止となりました。)
6月のIPO 結果と検証
改めて、IPO銘柄と初値を確認すると、以下の通りです。すべての銘柄で公募価格を上回っていますね。7月19日現在の株価を見ると、初値を上回っている銘柄は4銘柄、現時点では初値で売り抜けしてしまうのが良策という結論になります。
銘柄 |
初値 |
初値 |
上昇率 |
7/20終値 |
|
1 |
メルカリ |
3,000 |
5,000 |
+66.7% |
4,800 |
2 |
ログリー |
1,860 |
4,635 |
+149.2% |
3,345 |
3 |
コーア商事HD |
2,670 |
4,000 |
+49.8% |
3,425 |
4 |
ZUU |
1,600 |
5,550 |
+246.9% |
7,030 |
5 |
SIG |
2,000 |
4,665 |
+133.3% |
2,869 |
6 |
ライトアップ |
2,820 |
3,725 |
+32.1% |
2,838 |
7 |
国際紙パルプ商事 |
344 |
450 |
+30.8% |
414 |
8 |
インバウンドテック |
||||
9 |
アイ・ピー・エス |
3,900 |
6,670 |
+71.0% |
7,690 |
10 |
プロパティデータバンク |
1,780 |
4,100 |
+130.3% |
3,155 |
11 |
エーアイ |
1,000 |
3,500 |
+250.0% |
3,170 |
12 |
パデコ |
||||
13 |
スプリックス |
2,400 |
2,587 |
+7.8% |
2,931 |
14 |
ロジザード |
900 |
2,500 |
+177.8% |
2,177 |
15 |
キャンディル |
1,180 |
1,800 |
+52.5% |
1,508 |
16 |
MTG |
5,800 |
7,050 |
+21.6% |
7,440 |
※インバウンドテックとパデコは上場中止
今回の実験で設定した条件のおさらいです。
・申込み対象:ブックビル期間が6月の新規公開株(SBI証券取扱いの16銘柄)
・予算:870万円
あくまでSBI証券1社ですし、また1年通してやってみると結果は変わると思いますが、年間通してIPO用に資金を確保し続けるよりも四季報で銘柄を探して投資するほうが効率的かなと思っているので1か月だけの実験で一旦終了です。
さて、すべて落選した原因ですが、やはり
1.資金 2.公募・売り出し枚数と主幹事か否か の2つの要素が大きいです。
1.資金
今回、SBI証券でIPOを申し込みましたが、SBI証券では申し込み数が多いほうが当選しやすくなりますので、必然的に資金が多いほうが当選しやすくなります。憶測ではありますが、今回の予算はSBI証券でIPOを申し込まれる方の中では多くない方だと思います。
SBI証券で当選確率を上げるのであれば、より資金量を増やすか、申し込み口数に限らず平等抽選の証券会社で申し込みをするほうが良いと思います。
2.公募・売り出し枚数と主幹事か否か
全体の公募・売り出し枚数が多いか少ないか、かつ主幹事か否か、この2点が各証券会社への割り当てに大きく影響を与える要素となります。まず公募・売り出し枚数の多い大型IPOは当選株数全体の母数が大きくなるため、理論上は当選しやすくなるはずです。
次に主幹事か否かですが、当選株数の80-90%が主幹事に割り当てられることが多いです。メルカリを例に考えてみると、当選株数1,960万株のうち、主幹事(大和と三菱UFJモルガンスタンレー)への配分が約80%、SBIが0.26%ですので、300倍ほど割り当てに差が出ます。つまり、大型IPO×主幹事の証券会社への申込みがもっとも当たりやすくなるはず、つまり裏を返せば大型IPO×主幹事以外の抽選で当選するのは相当運の良い方のみとなるはずです。
野村証券など、店頭に口座をお持ちの方はまた条件が異なると思いますが、ネット証券を中心に株式取引をしている方はIPOの当選は相当ハードルが高いと思います。
それでもSBI証券でIPOは申し込みをすべき理由
IPOに当選することは中々難しいとは思いますが、SBI証券についてはネット証券でありながら主幹事を務める機会も多いですし、IPOの申込みにはずれてもIPOチャレンジポイントが貯まります。ネット上では200~300ポイントで当選の書き込みを見かけますので、3-4年間こつこつIPOを申し込んでポイントを貯めて、大型IPOの申込みで当選を目指すのが現実的だと思います。今のところ、他の証券会社ではこういった制度は有りませんので、一般投資家でIPO当選を目指すのであればSBI証券だけでもIPOに申し込んでおいて損はないでしょう。