日本には約260もの金融商品取引業者があるそうです。(平成28年11月時点、日本証券業協会会員名簿を参照)
すべての会社が株式を扱っていないかもしれませんが、相当数の会社がある中で何を基準に選ぶべきなのか考えてみたいと思います。
基準について
取引手数料
まずは取引手数料。この費用が高い分だけ、収益性が低下すると考えられます。
証券会社によってそれぞれですが、ネット証券会社と店舗型証券会社で大きく異なります。
口座数の多いところを中心にまとめたものがこちら。
ネット証券
証券会社名 | 10万円まで | 50万円まで | 100万円まで | 口座数 |
---|---|---|---|---|
SBI証券 | 150円 | 293円 | 525円 | 356万 |
楽天証券 | 150円 | 293円 | 525円 | 204万 |
マネックス証券 | 108円 | 486円 | 1,080円(成行) | 164万 |
カブドットコム証券 | 97円 | 270円 | 1,069円 | 100万 |
松井証券 | 0円 | 540円 | 1,080円 | 106万 |
店舗型証券
証券会社名 | 20万円まで | 50万円まで | 100万円まで | 口座数 |
---|---|---|---|---|
野村證券 | 2,808円 | 1.4040% | 0.9288%+2,679円 | 538万 |
※上記の割合(%)は約定代金に対する割合 ※オンラインの場合それぞれの手数料から20%割引
証券会社名 | 最低手数料 | 50万円 | 100万円 | 口座数 |
---|---|---|---|---|
大和証券 | 2,700円 | 6,210円 | 12,420円 | 382万 |
(オンライン) | 2,052円 | 4,654円 | 9,309円 | – |
※ダイワ・コンサルティングコースの場合
比較すると手数料においてはネット証券が有利と言えそうです。
※講座数は各社の公表資料等を元に作成、2016年3月を基準として比較 ※手数料は税込、2016年11月時点
投資情報
店舗型証券の中には独自の分析レポートを提供している場合や、担当者がいることなどネット証券よりも情報のチャネルは多いと言えます。
ただ、株式関連のニュースや株価情報・チャート、会社四季報のデータなどは、主な証券会社であれば共通する標準的なサービスのようです。楽天証券では一定の条件を満たせば日本経済新聞社が提供するビジネスデータベースサービス「日経テレコン」を利用できるなど、ネット証券の中にも投資情報の差別化を図っているところもあります。
投資情報においては店舗型証券会社が優れているものの、ネット証券においても情報の充実を図っているようです。
システムの安定性
どのような会社でも、システムのトラブルやエラーは発生するものですが、極力システムが安定しているところの方がストレスなく取引できます。
口座数の多い大手を選ぶことで、その点は回避できるのではと考えます。もしシステム上の問題が多いのであれば、顧客をつなぎとめられず、口座数を確保できていないはず。
そのことから、まずは大手が安心だと思います。
3つほど選定基準を検討しましたが、上記において、やはり優先すべきは手数料だと思います。購入時はもちろん、売却時にも手数料がかかること、この先取引回数が増えれば増えるほど費用がかさむことを考えると、少しでも安いことが重要です。
このことから株式初心者がまず口座を開くべきは、ネット証券の口座数上位の会社である、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券、松井証券等から選ぶという選択肢が良いのではないでしょうか。
口座開設は無料なので、複数口座を設けて目的に応じて使い分けるのもひとつです。