『アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書』で、ざっくりお金との付き合い方について学ぶ

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最近読んだこちらの書籍、アメリカの高校生向けファイナンス教育用教科書を日本人向けにアレンジしてある一冊です。しかし高校生向けと侮るなかれ、お金を「稼ぐ」「貯める」「借りる」「増やす」「守る」といった5つの章で、お金の基礎知識やお金との付き合い方について、わかりやすくまとめられています。

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複利マジック!元金は何年で2倍になる?

中でも複利の考え方は参考になりました。複利とは元金によって生じた利子を次期の元金に組み入れる方式なのですが、雪だるま式に利子が増えていく為、お金を貯める上では非常に効果を発揮します。

 本著の中では、元金が2倍になる目安の年数を算出する簡単な公式が掲載されています。

72÷金利≒元金が2倍になるのにかかる年数

例えば金利1%なら約72年、4%なら約18年です。

今の日本の銀行の利率を当てはめると、0.01%とした場合で約7200年、気が遠くなる年数です。銀行に預けてお金を増やすことは、現実的ではないことを再認識させられます。

ちなみに、114を金利で割ると3倍になるまでのおおよその年数、144を金利で割ると4倍になるまでのおおよその年数となります。

お金を増やすには、金利と時間をいかに味方につけられるかが重要と言えますね。

反面、複利はお金を増やす上で効果的である一方、お金を借りる上では不利に働くことになります。支払う利息を抑えるためにも、お金を借りる際は返済期間を短くすること、金利を低く抑えることを常に意識しておくべきなのですね。

 日本の一般家庭のバランスシート

日本の一般家庭のバランスシートについても、わかりやすい事例が掲載されています。

一般的には「住宅ローン」と子供の「教育ローン」を組むタイミングで、負債が資産を上回り、バランスシート上は2度破産をしている状態なのだそうです。この2つのローンを返済し終わっても、次は老後の準備が必要となります。

私は賃貸住まいなので住宅ローンも組んでいませんし、教育ローンを借りるとしてもまだ先の話です。ただこの先通らざるを得ない道になることを考えると、少し悲観的になってしまう内容です・・・。

年に一度はバランスシートを作成して、自身の資産と負債を可視化しておくべきだと思いました。

 アメリカでは高校生の段階からこのような知識を学んでいることを知り、少々驚きました。具体的な資産運用についてというよりはお金との付き合い方全般についての話が中心ですが、日常生活に必要なお金の知識に触れられる実用的な一冊だと思います。

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